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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(四)
岡本 綺堂
線上閱讀岡本 綺堂《時代推理小説 半七捕物帳(四)(はんしちとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 217,272 字 · 434 頁
わたしも大方そうだろうと思って居りました」と、半七は云った。「就いてはもう一つ伺いたいことがありますが、近頃ここへ来てこの絵馬の図取りでもしていた者をお見掛けになりませんでしたろうか」
「成程そう云えば、去年の十月か十一月頃のことでした」と、若い僧の一人が答えた。「四十前後の町人風の男が二十三四の女と二人連れで参詣に来て、この絵馬の下に暫く立って眺めていましたが、女は矢立と紙を取り出して何か模写しているようでした。その後に又来ましたが、今度は女ひとりで、やはり一心に写しているように見受けました」
その女の人相や風俗を訊きただして、半七と亀吉は寺僧らに別れた。
「その女というのは絵かきでしょうね」と、亀吉は云った。
「むむ。どうで偽物をこしらえるのだから、絵かきも味方に入れなけりゃあならねえ。男というのは絵馬屋の亭主で、女は出入りの絵かきだろう。これから帰ったら、その女を探ってみろ」
「ようがす。女の絵かきで、年ごろも人相も判っているのだから、すぐに知れましょう。そこで、大津屋はどうします。もう少し打っちゃって置きますか」
「どうで一度は挙げる奴らしいが、まあ、もう少し助けて置け。