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いきふどう
橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇
橘 外男
線上閱讀橘 外男《橘外男ワンダーランド 怪談・怪奇篇(いきふどう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 198,400 字 · 387 頁
だから、もし不意をおそわれたら危険だ、車夫の吉蔵もくわえて、ふたりで一組の交替にして、見まわったらよかろうと、博士はむりにすすめて、若いものたちにそうさせることにしました。
和尚さんの話によれば、日がくれてからはぜったいにこの屋敷のなかにいてはあぶない、ということでしたが、この夜更の十時、十一時ごろになって、この大勢をひきつれて、町の宿屋などへいけるものではありません。和尚さんは、あんなことをいっていたが、この命知らずの三人がきてくれたら、もう大丈夫だろうと、いくらか博士も気がゆるんでいましたから、夜番はこの四人にまかせておいて、その晩は博士も頼子も看護婦たちも、また女中も、ひさしぶりに枕をたかくして、グッスリとねむることにしたのです。
そして博士は、四人がザクザクと落葉をふんで、かわるがわる夜番に出ていくのを耳にしながら苦笑しつつ例の和尚さんの書いてくださった護符を、部屋部屋の敷居と鴨居に貼ってあるくことにしたのです。
「貴方なにをしてらっしゃるの? 糊なんぞもって……そんなくらい廊下につったって……」
と頼子はあやしみましたが、博士は夫人にもこの護符の話だけはしませんでした。