輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
線上閱讀下村 湖人《次郎物語(じろうものがたり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 117,781 字 · 235 頁
「あります。」
次郎は素直に答えて、少しうなだれた。
「誤解された人は気の毒だ。だから、そういう人があったら、みんなでその人のために弁護をしてやらなければならん。これはあたりまえのことだ。」
次郎は、小田先生の顔をそっとのぞいて見たいような気がしたが、視線はわずかに青い毛氈の上をはっただけだった。
「しかし、気の毒なのは、誤解された人だけではない。誤解する人も、やっぱり気の毒だよ。どうかすると、誤解された人以上に、その人をいたわってやらなければならないこともある。君は、自分で、そんなふうに考えたことはないかね。」
次郎には、急には返事が出来なかった。朝倉先生は、毛氈の上に組んでいた手を、そのまま顎の下にもっていって、数でも読むように指を動かしていたが、
「君が、自分で人を誤解した時のことを、よく考えてみたら、わかるだろう。」
次郎は、もう一度、自分の過去につきもどされた。いろんな人の顔が彼の前にちらついた。その中には、亡くなった母の観音様に似た顔もあった。彼の頭からは、その時、宝鏡先生のことなどすっかり拭い去られてしまっていた。
「わかるはずだと思うがね。