輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

線上閱讀下村 湖人《次郎物語(じろうものがたり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 159,223 字 · 320 頁

青空文庫

次郎は、いつかは思い切り戦ってみようと思っていた恭一と俊三とが、妙なはずみから、まるで敵手でなくなってしまったので、いささか拍子ぬけの気持だった。しかし彼は、決してそれを残念だとは思わなかった。それどころか、二人を相手に、いくらかでも仲よく遊べることは、彼の家庭における生活を、今までよりもずっと楽しいものにした。

恭一は、雑誌や、お伽噺の本などをお祖母さんに買って貰って、それを読むのが好きであったが、自分の読みふるしたものを、ちょいちょい次郎に与えた。それが次郎を喜ばしたのはいうまでもない。

彼ははじめのうちは、挿画だけにしか興味を持たなかったが、次第に中味にも親しむようになり、時には、恭一と二人で寝ころびながら、お互に自分の読んだものを話しあうようなことがあった。その間に彼は、恭一のこまかな気分にふれて、いろいろのいい影響をうけた。

彼と俊三との間は、それほどにしんみりしたものにはなれなかったが、庭や畑に出ると、二人はいつも仲よく遊んだ。俊三が、このごろ次郎に対して、ほとんど我儘を言わなくなったことが、いつも次郎を満足させた。そして、彼が外を飛び歩くことも、そのためにいくぶん少なくなって来た。