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せんこうてい「ハビヒツブルグ」
潜航艇「鷹の城」
小栗 虫太郎
線上閱讀小栗 虫太郎《潜航艇「鷹の城」(せんこうてい「ハビヒツブルグ」)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 132,395 字 · 263 頁
、背中合せの薦骨のあたりではないか――とまで考えるようになってしまった。
まったく、その二つのものは、果しなく絡み合って、結局は見透しのつかない、雲層の中に埋れてしまうのであるが、またそうなって、双体畸形の片方が、もし逢痴である場合を考えると、彼の恋情にも、なんとなく怖れが出てくるのだった。
と云うのは、いかにプラトニックであるとはいえ、それは精神的近親相姦にほかならないからだ。
しかし、いずれ彼の疑惑のすべては、小六の口によって解決されるであろう――あの夷岐戸島ただ一人の生残者は、今に何もかも話してくれるにちがいない。まだまだ、儀右衛門の心の中では、双体畸形のことはもちろん半信半疑であり、わけても、逢痴に対する愛着が、そうでなかれかしと秘かに祈るのであった。
ところが、その日のうちに、片身の本体が明らかにされたと云うのは、そうして対座中、どうしたことか、法水が聴耳を立てはじめたからである。
それはどこかから、チャリンチャリンと楽玻璃のように、一定の節奏をもって、快い玻璃の音が響いてくるのであった。
「ねえ友田屋、どうやらこれから、小道具部屋に行かなけりゃならんよ。