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つばくろ(つばくろ)
燕(つばくろ)
山本 周五郎
線上閱讀山本 周五郎《燕(つばくろ)(つばくろ(つばくろ))》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 25,395 字 · 52 頁
ようだ」
「あの乱暴者がね」と梶本が云った、「――故郷へ帰って、孫娘と小さな料理茶屋か」
「孫娘といってももう三十くらいだった」と渡貫が云って、独りで頷いた、「縹緻もいいしあいそもいいし、食わせるものもなかなかしゃれていたよ」
「いまに城下の客をさらってみせると云っていたな」と又左衛門が云った、「そのうちに建て増しをするそうだが、新しい座敷は水の上へさしかけに造るんだそうだよ」
襖をあけて、老女が云った、「花屋のあるじは失礼をすると申しております」
「失礼をするって」又左衛門が云った、「ここへ来るのはいやだと云うのか」
「いいえ」と老女のいよは答えた、「いまでは身分が違いますから、みなさまとの御同席は遠慮したい、その代りに御膳は腕かぎりのものを差上げます、と申しておられます」
「相変らず強情らしいな」
「しかし昔のなかまだ」と渡貫が云った、「われわれも隠居の身の上だし、そんなに堅苦しく考えることはない、気詰りなら挨拶だけでもしに来させるがいい」
「まあいいさ」又左衛門が云った、「来たくないものを呼ぶことはない、好きなようにさせておこう」そして老女に頷いてみせた、「――ではうまい