輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しろばなのあさがお

白花の朝顔

泉 鏡花

線上閱讀泉 鏡花《白花の朝顔(しろばなのあさがお)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 30,880 字 · 62 頁

青空文庫

……

欄干に枝をのべて、名樹の桜があるのです。

その梢、この額と相対して、たとえば雪と花の縁を、右へ取り、舞台の正面、その明星と、大碧玉の照る処、京人形と木菟が、玩弄品の転ったようになって拝んだあとで、床の霞に褄を軽く、衝と出て、裏紫の欄干に、すらりと立った、お絹の姿は――

この時、幹の黒い松の葉も、薄靄に睫毛を描いた風情して、遠目の森、近い樹立、枝も葉も、桜のほかは、皆柳に見えた。

「ああ、綺麗だ。お絹さん――向い合った不忍の御堂から、天女がきっと覗いておいでだ。」

「おお晴がまし、勿体ないえ。」

と、吃驚したように、半ばその美しさを思っていて、羞じたように、舞台を小走りに西口の縁へ遁げた。遁げつつ薄紫の肩掛で、髷も鬢も蔽いながら、曲る突当りの、欄干の交叉する擬宝珠に立つ。

踊の錬で、身のこなしがはずんだらしい、その行く時、一筋の風がひらひらと裾を巻いて、板敷を花片の軽い渦が舞って通った。

袖摺れるほどなれば、桜の枝も、墨絵のなかに蕾を含んで薄紅い。

「そこから見えますか、秋色桜。」

「暗うて、よう見えへんけど……先度昼来ておそわった事があるよって、どうやらな、底の方の水もせんせんと聞えるのえ。