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かがくほうほうろん
科学方法論
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《科学方法論(かがくほうほうろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 145,035 字 · 284 頁
今の場合の批判は実はこのことを云い表わす。批判はまず第一に根柢の理解である(同じ根柢に立ちながら、その根柢を理解する代りに、その根柢の上に立つ諸関係を、補綴し辻褄を合わせることは、それ故元来批判という名には値いしない。然るに内在的批判は往々このような補綴に外ならないことが指摘され得るであろう)。第二に批判は、たといそれが自分以外のものに対する批判であるように見える時でも、実は自分自らに対する批判としての意味を有つ時に限って、批判の名に値いする。蓋し事物は人々がそれ自身の立場に一先ず立つのでなければ批判されることは出来ないであろう。もし人々が始めから事物の外部に立って事物を見るならば、即ち自分自身の内にその事物を取り入れることが全く出来ないならば、そこにあるものは批判ではなくして恐らく単なる非難か排斥であるであろう。それ故批判は常に、何かの意味に於ける自分自らに就いての批判である他はない(文化財の基礎づけは無論カントの理性――それは一つの自分自らである――批判から由来した)。批判は根柢の理解であったが、この根柢はそれ故自分自身――それが自我であろうとも其の他の事物であろうとも――の根柢であるであろう。