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はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

線上閱讀火野 葦平《花と龍(はなとりゅう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 410,131 字 · 824 頁

青空文庫

式が派手で、金がかかるほど、養子をつなぎとめる鎖が太いわけなのである。

雪の降る日であった。

「お前は、がいな親孝行者ぞな」

厄払いができたうえに、まさかのときには、養子先から、金の引きだせるあてもできたので、嫂のスギは、大満悦である。急に、金五郎を、下に置かぬあつかいをした。

鍛冶屋の清七には、どうしても、友人の計算がわからない。黒石家には、「死んでも行かん」といっていたのだから、金ができたら、やめればよさそうなものだ。玉井家が、破算するかせぬか、その瀬戸際の運命を賭して、狡猾な※にぶっつかった。養子に行くなら、と、ペテンのような戦術にひっかかった。やむなく、承諾した。ところが、その帰りに、偶然にも、丁半バクチに加わって、大勝利を博したのだ。※から受けとった以上の金が、ふところに入ったのである。

「金坊、※に、銭もどして、黒石の養子、やめたら、どがいぞな?」

そう忠告したのに、

「銭金のことじゃない。男が、いったん、約束したことは破られん」

金五郎は、不機嫌にそういっただけであった。

よろこんだのは、ヤスである。永年の宿願がかなったのであるから、露骨に、不器量な顔をほころばせて、どんなつまらないことにも、うれしげに、げらげら笑った。