輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
線上閱讀火野 葦平《花と龍(はなとりゅう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 410,131 字 · 824 頁
「ゴロゴロを落せ――の作戦が、いよいよ、始まりましたね」
と、勝則も、笑った。
「やあ、お早ようさん、お揃いで出勤ですか」
ふりかえると、谷口政吉だった。馬車を引いている。彼もこれから仕事に出かけるところであろう。
マンの兄林助は六年ほど前に死んだ。長男の政吉は馬車曳きになった。父に似て、体力は頑健そのものだが、お人よしで、仕事の方も人並がやっとである。それでも、馬車曳きになると、乗馬にでもなるようなよい馬を手に入れて、ひとかどにやっていた。
よくマンに、
「叔母さん、叔母さんは、馬乗りが上手ちゅうて、よう親父が話しよったが、乗んなさらんですか。ええ馬ですばい」
などと、いったりしていた。
ガラガラと空馬車をひいて、行ってしまった。
聯合事務所に、一度、顔を出し、勝則は、小伝馬船に乗って、荷役をしている玄海丸の現場に出かけて行った。
夕刻、「丸金」の大広間で、三菱の招待宴が張られた。「丸金」は、「緑屋」から二町ほど離れたところにある。金五郎は、玉井組のマークが丸の中に金なので、ひどくこの料亭が気に入って、ひいきにしていた。
客は、支店長はじめ、十人ばかり。