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ことばのふしぎ

言葉の不思議

寺田 寅彦

線上閱讀寺田 寅彦《言葉の不思議(ことばのふしぎ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 11,114 字 · 23 頁

青空文庫

で (L.)jocus が「茶化す」に通じるのもおもしろい。

barbarus で思いだすのは「野蛮」と (Skt.)yavana である。後者は、ギリシア人(Ionian)であったのが後には一般外国人、あるいは回教徒の意に用いられ、ちょうどギリシア人の barbaros に相当するものになっているからおもしろい。東夷南蛮の類であり、毛唐人の仲間である。この「ヤ※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)ナ」が「野蛮」に通じまた「野暮な」に通ずるところに妙味がないとは言われない。

またこの「毛唐」がギリシアの「海の化けもの」k※(グレーブアクセント付きE小文字)tos に通じ、「けだもの」、「気疎い」にも縁がなくはない。

話は変わるが二三日前若い人たちと夕食をくったとき「スキ焼き」の語原だと言って某新聞に載っていた記事が話題にのぼった。維新前牛肉など食うのは禁物であるからこっそり畑へ出てたき火をする。そうして肉片を鋤の鉄板上に載せたのを火上にかざし、じわじわ焼いて食ったというのである。こういうあんまりうま過ぎるのはたいていうそに決まっていると言って皆で笑った。