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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
線上閱讀豊島 与志雄《豊島与志雄童話集(おつきさまのうた)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 162,569 字 · 336 頁
「石ころをつんでるのと、おんなじではありませんか」
じっさい、黄金ばかりこしらえて、なにになるんでしょう。こうなると、石ころをつんでるのとおなじでした。これまであんなにとうといものとおもっていた黄金も、七つの部屋いっぱいほどになると、どうにもしようがありませんでした。
――ばかなことをしたものだ。
そうかんがえて、王さまは大臣のほうをみました。大臣も王さまのほうをみました。二人ともこまってしまいました。
そして、八日めの朝になると、七つの部屋いっぱいの黄金をまえにして、王さまも大臣の役人たちも、ただため息をつくばかりでした。
そこへ、いちどに、いろんな知らせがまいりました。――人民たちは、エキモスが牢にとじこめられて、いよいよ今日は島ながしになるんだということを、いつのまにかききだして、たいへんさわぎたっています。ぜひともエキモスをうばいかえすとさわいでいます。――エキモスがむほんをたくらんでたということも、びんぼう人たちのところへ金貨がまきちらされるのを、ねたんでる者どもが、かってにこしらえた話です。――そして牢屋のほうでは、ふしぎにも、数かぎりない鳥や獣がやってきて、牢屋から森まで、すっかりせんりょうしてしまっています……。