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あかひげしんりょうたん
赤ひげ診療譚
山本 周五郎
線上閱讀山本 周五郎《赤ひげ診療譚(あかひげしんりょうたん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 22,626 字 · 45 頁
幅は二寸、長さは(折ったので)五寸から七寸くらい、薪の小束が出来るくらいの量である。――するとその明くる日、島屋から呼びに来られ、また仕事かと思いながら五郎吉がいってみた。仕事どころではない、店にはおきぬがいて、長次が塀の板を剥がして持っていった、見ていたあたしが証人だ、あの子はまえから手癖が悪い、泥棒根性のある子だ、などとまくしたてた。島屋の主人はやかましいことは云わず、これから気をつけてくれと、注意しただけであった。五郎吉は島屋から戻ると、稼ぎにも出ずぼんやりと坐りこみ、やがて肱枕をして、寝ころんでしまった。
「それが五日まえ、もう六日になりますね」とおふみは眼つきで日を数えた、「その日の晩、子供たちが寝ちゃってから、初めてうちの人がその話をしました」
五郎吉は話しながら泣いた。おふみは絶望した。まえにも近所の子供たちは、長次のことをよく「どろぼう」などとはやしたてた。けれどもこんどのことはまったく違う。おきぬという者がみていた「証人」であり、よその塀の板を「剥がして」来たのだ。まえから手癖が悪かったとか、泥棒根性があるなどと、人の前ではっきりと云われたのである。