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こんどういさみとかがく

近藤勇と科学

直木 三十五

線上閱讀直木 三十五《近藤勇と科学(こんどういさみとかがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 13,465 字 · 28 頁

青空文庫

前方の地に、小さい土煙が、いくつも上った。

「あっ」

と、叫んだ声がしたので、振向くと、一人が、額から、血を噴き出させて、がくりと前へ倒れてしまった。

御香ノ宮の塀に、硝煙の中から、ちらちら敵兵の姿が見えてきた。土方は、その姿が眼に入ると共に

「おのれ」

と、叫んで、憤怒が、血管の中を、熱く逆流した。その瞬間、七八人の兵が

「出たっ、芋侍っ」

と、いう叫びと共に、憑かれた獣のように、走り出した。真中の一人が、よろめいた。先頭のが、槍を片手でさし上げて、何か叫びながら、少し走ると、倒れてしまった。

二人が、元のように地に伏した。

「馬鹿っ、出るなと云うに」

土方が叫んだ時、残りの者が、皆倒れてしまった。

「退却っ、このまま、這って退却っ」

土方は、このまま日が暮れたら、全滅すると思った。

「退却っ」

鋭い声がしたので、その方を見ると、近藤勇の倅、周平が、白い鉢巻をして、土方を睨んでいた。

「犬死してはならぬ」

土方が、睨み返して怒鳴った。

「射すくめられて戦えぬなら、いっそ戦へ出ん方がよろしい」

周平は、こう叫ぶと

「進め」

片手を突いて立上ると、右手の槍を高くさし上げて