輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
じんるいのせいぞんきょうそう
進化と人生(上)
丘 浅次郎
線上閱讀丘 浅次郎《進化と人生(上)(じんるいのせいぞんきょうそう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 82,343 字 · 164 頁
ささいな事件については面倒を省くために、かような高等仲裁所に委任することをいずれの国でも喜んで承諾するであろうが、自己の種族の存亡、盛衰に関するような大事件については、誰が何と言おうとも自己の不利益なことを承諾のできるものではない。仮に先年南アフリカに紛騒のあった際に、万国連合高等裁判所がトランスバールは英国に属するが正当であると宣告したと想像してみるに、ボア人がつつしんでこれを承認するであろうか、人口は少なく、資力も不充分で、必ず負けることが明らかに知れていても一戦争せずには決してすまされぬに違いない。万国平和会議の主唱者がだれであるかを思えば、かような組織がとうていまじめに役に立つものでないことは明瞭であろう。
かように論じてみると、過去の歴史が戦争の記録で満たされてあるごとくに、未来の歴史もやはり戦争の記録で満たされるものと断言せねばならぬ。もとより一の戦争と次の戦争との間には若干の平和時代がはさまってくるには相違ないが、これは次の戦争の準備のできるまでの幕間に過ぎぬ。されば平和なるものはいかなる場合にも、ただ表面にのみ限られたことで、幕の陰まで平和でおられるような時期は決してない。