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しぜんかいのきょぎ

進化と人生(下)

丘 浅次郎

線上閱讀丘 浅次郎《進化と人生(下)(しぜんかいのきょぎ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 55,568 字 · 109 頁

青空文庫

一〇 結論

昔の世の中がよく治まったのは、人間に服従性が多量に存していたからであるゆえ、ふたたび昔のような、よく治まる世の中にするには、服従性の復古を図るのほかはない。革命前のロシアのごときは実際この方面に全力を注いでいた。もしもこのことが有効に行なわれがたいとすれば服従性を打ち捨て、自由、平等の関係で一致団結のできるような新案を講究せねばならぬが、そのようなことがうまくできるか否かは、今までの人間のなしきたったことから推し測るとすこぶる疑問のように思われる。

一〇 結論

以上はわれらのつねづね考えたことの中から二、三を選み出して、きわめて不完全に述べただけであるが、この文の初めにも断わっておいたとおり、他の人々の考えとは大いに異なったところがある。推理の出発点も、考えを進めてゆく方法も、従来の人々がいかにしていたかということには毫も頓着せず、ただ自分でこれがもっとも良いと思うところを採用した。一体哲学なるものは、すこぶる個人的のもので、十人寄れば十種もできるゆえ、他人の哲学と区別するためにはめいめい自分の哲学には何とか名をつける必要も生ずる。あたかもビールにキリンとか、エビスとか、アサヒとか、サッポロとかいちいち名がつけてあるごとくに、哲学にも、エンピリシズムとか、ラシオナリズムとか、プラグマチズムとか、インチュイショニズム