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しぜんかいのきょぎ
進化と人生(下)
丘 浅次郎
線上閱讀丘 浅次郎《進化と人生(下)(しぜんかいのきょぎ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 55,568 字 · 109 頁
今日のいわゆる文明国にも心霊研究と称して、霊魂の仕業を研究し、死人と話したとか、幽霊の写真をとったとかいう報告を公にする者が幾人もある。
われらの考えは前にも述べたとおり、霊魂ありとの信仰は、応用すべからざるところに引き算を応用した結果で、その原因はやはり言葉にとらえられたためである。同じ論法を用いれば、蝋燭については次のごとくに考えねばならぬ。燃えている蝋燭と消えた蝋燭とをくらべてみると、燃えている蝋燭には炎があり光を放つが、消えた蝋燭には炎がなく光を放たぬ。それゆえ燃えている蝋燭から光を引けば消えた蝋燭となり、消えた蝋燭に光を足せば燃えている蝋燭となる。また燃えている蝋燭から消えた蝋燭を引けば光だけが残る。それゆえ蝋燭とは離れた光なるものが存在し、蝋燭はなくなっても光だけは永久に残る。このように論ぜねばならぬ理屈であるに、世人がこれには一向かまわず、蝋燭の火を吹き消しても決して今まで見えていた光が見えぬ光となって、永久に存在すると考えぬのはなにゆえかというに、これは自身とあまり直接の関係がなく、かつ見えぬ光が存在すると思わせるような事情に出あわぬからである。