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さこく

鎖国

和辻 哲郎

線上閱讀和辻 哲郎《鎖国(さこく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 443,306 字 · 875 頁

青空文庫

そうして朝倉の軍をその本拠一乗ヶ谷から追い出し、遂に徹底的に崩壊せしめた。それから直ぐひき返して、江北の虎姫山の城を強襲し、浅井父子を自殺せしめた。これで、長年の間信長を北から圧迫していた力は取除かれたのである。

このように一五七三年は、五月に東方の信玄が歿し、八月に京都の将軍義昭が追われ、九月に北方の浅井朝倉が討滅されて、信長の運命がはっきりときまった年であった。フロイスは冷々しながらこの信長の運命を見まもっていたのであったが、それは彼の希望する通りに開けて行った。彼はこの騒ぎの最中、五月の末に、こう書いている。日本の異教徒たちは、坊主も俗人も、神仏が信長に厳罰を加えるだろうと期待していた。しかるに寺院や神社を破壊しその領地を武士たちに分配するような乱暴を働いた信長は、その後ますます栄え、ますます大きい勝利を得、何事をも意の儘になし得るようになった。それを見て異教徒たちは、神も仏も頼りにならないと嘆いた。中には、信長がひそかにキリシタンになっていると信ずるものもあった。そうでなければ、あのように思い切って神仏を涜すことは出来ないからである、と。