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しょくりょうめいい

食料名彙

柳田 国男

線上閱讀柳田 国男《食料名彙(しょくりょうめいい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 30,898 字 · 61 頁

青空文庫

ツトクズシ

ハシトウフ

ヒユシ

同じ地方でまた酒盗などというのも同じ物らしく、これは商人の広告用命名で、現在はその類の珍らしい名が多い。

○

ツトクズシ 巻蒲鉾のことを、肥前の唐津などではそういう。クズシは西国一般に魚の肉を叩いて集めたもの、すなわち東で蒲鉾というもののことで、それを苞で包むから苞クズシである。蒲鉾という名も蒲の穂の形によそえたのであろうから、むしろ今いうチクワがこれに該当する。だから西の方はこれだけをイタといっている。板にクズシを載せるような小さな改良も、新らしい文化の一つの現われであった。

ハシトウフ 豆腐の粕を取らずに堅めて作ったものを、喜界島ではなぜかハシ豆腐という。もとは屋普請や農繁時にはよく作られた(食事日誌)。全体に西南地方の豆腐は今でも固く、藁で十文字に結わえて下げてあるくのをしばしば見かける。多分塩を多く使い、また目の粗い布の袋で漉すのであろう。都会では近い頃まで絹漉し豆腐の名があった。今の葛湯に近い豆腐は新らしい現象である。

ヒユシ 豆腐を厚みに切って油で揚げたものを、鹿児島附近でヒユシというのは、多分ヒリョウズのR子音脱落であろう。しかしそのいわゆる飛竜頭の名の起りも不明、これを葡萄牙語というのもでたらめらしい。