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まほうにんぎょう

魔法人形/サーカスの怪人

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《魔法人形/サーカスの怪人(まほうにんぎょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 148,224 字 · 297 頁

青空文庫

青い車はサーカスの前でとまり、怪老人がおりていくのが見えました。

こちらの車は、相手に気づかれぬよう、ずっと、てまえにとめて、三少年もおりました。

怪老人は、テントの中へはいっていきました。

いよいよへんです。サーカスには、まだ見物がいるのです。楽屋にも、たくさんのサーカス団員が出番を待っています。二十面相はその大ぜいの中へはいっていって、どうするつもりなのでしょう。

小林少年はそれを見ると、ノロちゃんに、なにかささやきました。すると、ノロちゃんは、大いそぎで町のほうへ走っていきました。笠原邸にいる明智探偵に、電話でこのことを、知らせるためです。

あとに残った小林、井上の二少年は、怪老人のはいっていったテントの裏口に近づき、そっと中をのぞいてみました。

もうそこには、怪老人のすがたはありません。ひとりのサーカス団員が、きょとんとした顔で立っていました。

小林君は、その団員のそばへ近づいていって、話しかけました。

「ぼくをおぼえてますか。明智探偵の助手の小林です。」

すると、若い団員は、にっこりして、

「おぼえているよ。で、なにか用事があるのかね。」