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くろふねぜんご

黒船前後・志士と経済他十六篇

服部 之総

線上閱讀服部 之総《黒船前後・志士と経済他十六篇(くろふねぜんご)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 121,901 字 · 247 頁

青空文庫

これまでのところは国外勢力をただ量のうえで――すなわち年々飛躍的に増大する貿易とその作用のうえから観察すればよかった。しかし、いったん排外的対外戦争の危険が現実化せんとしたこの年以降の幕末史は、もはや欧米列強をその質において――政治的に観察することなしには解かれえない。

方法的にいえばこの種の観察は、幕末史中、最初まず開国問題に関して分析され、つぎにこの年の極東の、および世界の、国際情勢に基づいて分析されねばならない。ここでは簡単なスケッチにとどめる。

日本を開いたのは米国だったが、横浜の外人植民地は「上海をモデルにして」作られ、商業のうえでも武力のうえでも英国が断然リードしていた。一八五九年から六八年までに横浜にできた外国人商館八十五のうち五十一まで英国(アメリカ九、フランス七、プロシャ七)。長崎においても大体同様だった。攘夷事件によって国交の危機が迫った文久三年(一八六三)の輸出入額についてみても、総輸入額の七八%は英国旗の下に(米八%、仏一%)総輸入額では八一%が英商人の手で(米七%、仏二%)行われている。これと、世界そして東洋における英国の勢力とを思い合わすとき、国旗のいかんを弁ぜずいどまれた「攘夷」