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おれはにじゅうめんそうだ

おれは二十面相だ/妖星人R

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《おれは二十面相だ/妖星人R(おれはにじゅうめんそうだ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 194,415 字 · 391 頁

青空文庫

ふたたび、トランクのふたが、そっと開いて、小林君の目がのぞきました。ノロちゃんもまた、ボックスのかげから、手まねをして見せました。少年がのりこんだことを知らせているのです。

自動車は出発しました。それが、むこうの町かどに消えると、ノロちゃんは、電話ボックスのかげからとびだしてきました。そこへ、どこからともなく、いろいろの変装をした少年たちが集まってきて、口ぐちに、ささやきあうのでした。

「いまごろ、一郎君が自動車にのって、どっかへいくなんて、なんだか、おかしいね。」

「うん、あいつ、一郎君のにせものかもしれないぜ。」

電話をかけた男は、魔法博士が変装していたのです。あとから自動車にのりこんだのは、一郎君にばけた博士の弟子の少年でした。ですから、少年の服のどこかに、あの黄金のトラがかくされていたはずです。

博士と少年とは、宝物を取りかえして、秘密の場所へかくそうとしているのです。いったい、この自動車は、どこへいくのでしょうか。

小林君は、はやくも、それをさっして、トランクのなかへ、かくれたのですが、ノロちゃんの手まね信号で、いっそうはっきりしました。