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おれはにじゅうめんそうだ

おれは二十面相だ/妖星人R

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《おれは二十面相だ/妖星人R(おれはにじゅうめんそうだ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 194,415 字 · 391 頁

青空文庫

」

井上君がいいますと、支配人が、にやにやっと笑いました。

「魔法博士は、ほんとうに、こなかったのでしょうかね?」

「だって、だれも来ていないじゃないか。」

坂口君が、にやにやしている支配人の顔を見て、おこったようにいいました。

「来ていますよ。」

支配人が、みょうなことをいうのです。

「えっ、来ているって、どこに?」

「ここに来ていますよ。」

それをきくと、少年たちは、ギョッとして支配人の顔を見つめました。

支配人は、やっぱり、ニヤリニヤリ笑っています。なんだかその顔が、いつもの支配人とはちがっているようで、うすきみのわるい気持になってくるのです。

「きみは……きみは、いったい、だれだっ?」

坂口君が、おびえた声をたてました。

「ハハハ……、魔法博士が変装の名人だということを、わすれたのかね?」

支配人の顔が、みるみる別の人にかわってくるように、思われました。

「あっ、それじゃ、きみは……。」

「そうだよ。わしは魔法博士だよ。どうだ、おどろいたか。」

それをきくと、八人の少年たちは、サッと、金庫の前にかけよって、そこに立ちふさがりました。魔法博士にとびらを開かせないためです。