輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

おれはにじゅうめんそうだ

おれは二十面相だ/妖星人R

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《おれは二十面相だ/妖星人R(おれはにじゅうめんそうだ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 194,415 字 · 391 頁

青空文庫

そのとき、庭のほうから、ただならぬ犬のなき声が聞こえてきました。

こじき少年は、木の上から、二階の書斎のできごとを、すっかり見てしまいました。さて、おりようとして枝をつたっていますと、とつぜん、木の根元で、「ウウウ……。」という、うなり声がしました。見ると、一ぴきの大きな犬が、こちらを見あげているのです。少年は、すばやく、木のみきをつたいおりて、逃げだそうとしましたが、すると……待ちかまえていた猛犬は、おそろしい声でほえたてながら、少年にとびかかってきました。

少年は右に左に身をかわして、逃げようとしましたが、とうとう、ズボンのおしりのところを、かみつかれてしまいました。猛犬は、そのまま、くいさがって、てこでもはなれないのです。それでも、少年は、犬をひきずって逃げました。

しかし、ああ! だめです。人の足おとが聞こえてきました。犬の声をきいて、うちのなかから、人がとび出してきたのです。それも、ひとりではありません。二―三人の足おとです。

「エス! よくつかまえた。……やい、きさまは、いったい、なにものだっ?」

バラバラッと、三人の人かげが、ゆくてに立ちふさがりました。