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おれはにじゅうめんそうだ

おれは二十面相だ/妖星人R

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《おれは二十面相だ/妖星人R(おれはにじゅうめんそうだ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 194,415 字 · 391 頁

青空文庫

二十面相が透明人間になったのも、その巻き物を盗んだときからです。片手だけがテーブルの上の巻き物の箱をつかみ、その片手だけが、宙をとんで逃げて行ったのです。

松波博士は、今度は恩田さんが二十面相にねらわれていると聞いて、じぶんの経験を話して、参考にしてもらいたいというので、電話をかけてから恩田さんをたずねて来たのです。

玄関のベルがなったので、家庭教師の山口青年が、とりつぎに出ますと、口ひげもかみの毛も白くなった老紳士が、まっさおになって、飛び込んできました。そして、ぱたんと、玄関のドアをしめると、

「早くかぎを、このドアに、かぎをかけてください。」

と言うのです。だしぬけなので、山口青年はびっくりして、

「あなたは、どなたですか。なぜ、かぎをかけるのですか。」

と、聞き返しました。

「わたしは松波です。ご主人と電話で約束してやってきたのです。ともかく、このドアにかぎをかけてください。でないと、目に見えない二十面相のやつがはいってくるのです。」

老紳士はドアのノブをおさえながら、真剣な顔で言うのです。

山口青年はそれを聞くと、急いでかぎを取りに行こうとしましたが、老紳士はあわてて呼び止めました。