輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

それから

それから

夏目 漱石

線上閱讀夏目 漱石《それから》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 172,794 字 · 347 頁

青空文庫

しばらくしてから、代助は又平生の調子に帰った。

「だって、君がそう外へばかり出ていれば、自然金も要る。従って家の経済も旨く行かなくなる。段々家庭が面白くなくなるだけじゃないか」

平岡は、白襯衣の袖を腕の中途まで捲り上げて、

「家庭か。家庭もあまり下さったものじゃない。家庭を重く見るのは、君の様な独身者に限る様だね」と云った。

この言葉を聞いたとき、代助は平岡が悪くなった。あからさまに自分の腹の中を云うと、そんなに家庭が嫌なら、嫌でよし、その代り細君を奪っちまうぞと判然知らせたかった。けれども二人の問答は、其所まで行くには、まだ中々間があった。代助はもう一遍外の方面から平岡の内部に触れて見た。

「君が東京へ来たてに、僕は君から説法されたね。何か遣れって」

「うん。そうして君の消極な哲学を聞かされて驚ろいた」

代助は実際平岡が驚ろいたろうと思った。その時の平岡は、熱病に罹った人間の如く行為に渇いていた。彼は行為の結果として、富を冀っていたか、もしくは名誉、もしくは権勢を冀っていたか。それでなければ、活動としての行為その物を求めていたか。それは代助にも分らなかった。