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いーはとーぼのうがっこうのはる

イーハトーボ農学校の春

宮沢 賢治

線上閱讀宮沢 賢治《イーハトーボ農学校の春(いーはとーぼのうがっこうのはる)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 57,726 字 · 120 頁

青空文庫

さいかち淵

八月十三日

八月十三日

さいかち淵なら、ほんとうにおもしろい。

しゅっこだって毎日行く。しゅっこは、舜一なんだけれども、みんなはいつでもしゅっこという。そういわれても、しゅっこは少しも怒らない。だからみんなは、いつでもしゅっこしゅっこという。ぼくは、しゅっことは、いちばん仲がいい。きょうもいっしょに、出かけて行った。

ぼくらが、さいかち淵で泳いでいると、発破をかけに、大人も来るからおもしろい。今日のひるまもやって来た。

石神の庄助がさきに立って、そのあとから、練瓦場の人たちが三人ばかり、肌ぬぎになったり、網を持ったりして、河原のねむの木のとこを、こっちへ来るから、ぼくは、きっと発破だとおもった。しゅっこも、大きな白い石をもって、淵の上のさいかちの木にのぼっていたが、それを見ると、すぐに、石を淵に落して叫んだ。

「おお、発破だぞ。知らないふりしてろ。石とりやめて、早くみんな、下流へさがれ。」そこでみんなは、なるべくそっちを見ないようにしながら、いっしょに下流の方へ泳いだ。しゅっこは、木の上で手を額にあてて、もう一度よく見きわめてから、どぶんと逆まに淵へ飛びこんだ。