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ふれんぞくさつじんじけん
不連続殺人事件
線上閱讀坂口 安吾《不連続殺人事件(ふれんぞくさつじんじけん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 162,047 字 · 322 頁
砂糖壺は一貫入りのガラス壺であるが、砂糖はまだ、半分はいっており、この日までは、料理に用いて異常のなかったものであった。
「プリンに砂糖を用いたほかに、別の料理に用いましたかね」
「夕食の召上り物にはほかに用いておりません」
と坪平が恐る恐る答えた。彼は顔色を失っていた。
「プリンの前に、砂糖を用いたのはいつごろでしたね」
「御昼食の紅茶には用いました。御昼食はサンドウィッチでしたので、二合の牛乳にジカに紅茶とお砂糖を入れて煮ましたが」
「相当多量に用いたわけだね」
「まア、左様です。プリンに用いる分量ぐらいは用いたろうと思いますが」
「歌川さんはそれを全部のみましたか」
坪平が答えることができずにいると、下枝さんが、
「全部お飲みでした」
「あなたがお給仕したのですね」
「ハイ」
「そのあとに別に異常はなかったのですね」
「ございません」
「紅茶の支度はいつごろでした」
「旦那さまの昼食は十二時半、夜食は八時と定めてありまして、その十分前ぐらいに、いつも下枝さんがお膳をとりに参られますから、間に合うように用意いたしております。ちょうど十二時半十分前に出来たろうと思いますが」