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かかこうしゅ

中国の怪談(二)

田中 貢太郎

線上閱讀田中 貢太郎《中国の怪談(二)(かかこうしゅ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 107,926 字 · 225 頁

青空文庫

と言ったが、それから阿宝と結婚しようとするの思いはなくなってしまった。

清明の節になった。土地の風習としてその日は女が郊外に出て遊ぶので、軽薄の少年が隊を組んで随いて往って、口から出まかせに女の美醜を品評するのであった。孫の同窓の友人も強いて孫を伴れて郊外に往った。すると友人の一人が嘲って言った。

「一度、あの人を見ようと思ってるのじゃないかね」

孫も阿宝のことで自分をからかっているということを知っていたが、女からばかにせられているので、どんな女であるか一度見たいと思って喜んで随いて往った。

ふと見ると遠くの方の樹の下に女が休んでいて、それを少年達が取り巻いて人牆をつくっているのが見えた。すると皆が言った。

「あれはきっと阿宝だよ」

急いで往って見ると果して阿宝であった。孫はそれをじっと見た。それは娟麗ならぶものなき女であった。みるみる人が多くなってきた。女は起って急いで往ってしまった。群衆の感情が沸き立って女の頭のことを言い、足のことを言い、それは紛々として狂人のようであったが、孫は独り考えこんでいた。

孫の友人達はむこうの方へ往ってふりかえった。