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かかこうしゅ
中国の怪談(二)
田中 貢太郎
線上閱讀田中 貢太郎《中国の怪談(二)(かかこうしゅ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 107,926 字 · 225 頁
陸判
陵陽の朱爾旦は字を少明といっていた。性質は豪放であったが、もともとぼんやりであったから、篤学の士であったけれども人に名を知られていなかった。
ある日同窓の友達と酒を飲んでいたが、夜になったところで友達の一人がからかった。
「君は豪傑だが、この夜更けに十王殿へ往って、左の廊下に在る判官をおぶってくることができるかね、できたなら皆で金を出しあって君の祝筵を開くよ」
その陵陽には十王殿というのがあって、恐ろしそうな木像を置いてあるが、それが装飾してあるので生きているようであった。それに東の廊下にある判官の木像は、青い顔に赤い鬚を生やしてあるのでもっとも獰悪に見えた。そのうえ夜になると両方の廊下から拷問の声が聞えるというので、十王殿に往く者は身の毛のよだつのがつねであった。それ故に同窓生は朱を困らせにかかったのであった。
しかし朱は困らなかった。彼は笑って起ちあがって、そのまま出て往ったが、間もなく門の外で大声がした。
「おうい、鬚先生を伴れてきたぞ」
同窓生は起ちあがった。そこへ朱が木像をおぶって入ってきて、それを几の上に置き、杯を執って三度さした。同窓生はそれを見ているうちに怖くなって体がすくんできた。