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アラスカのひょうが
中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河
中谷 宇吉郎
線上閱讀中谷 宇吉郎《中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河(アラスカのひょうが)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 122,039 字 · 248 頁
即ち永久凍土地帯である。
永久凍土地帯で、いちばん厄介なことは、その上に建物を建てた場合、下の凍土が融ける心配がある点である。凍土が融ければ、家は地中へめりこむか、傾くかする。それでチューレの建物は、床を高くして、床下を風が吹き抜けるように造ってある。これは北満などでも、すでに試みたことで、べつに新しいものではない。ところがこのごろ造っている大きい建物は、床下の周囲をすっかりかこんで、普通のコンクリートの建物のような恰好になっている。最近はコンクリート板を組み立てて造る建物が多いようである。家の中はもちろん温くしているので、あれでは下の凍土を融かす心配はないかと聞いてみた。ところが驚いたことには、こういう建物には、皆冷凍機が設えてあって、年中冷たい風を、床下に通しているのだそうである。それならば凍土の融ける心配はない。しかし北極へきて、年中冷凍機を動かしつづけているという話には、ちょっと驚いた。いかにもアメリカ式のやり方である。
永久的な建物のほうはそれでよいとしても、永久凍土地帯の土木工事には、いろいろな難問がたくさんある。だいたい永久凍土層そのものの性質が、まだよくわかっていない。