輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

線上閱讀林 不忘《丹下左膳(たんげさぜん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 196,229 字 · 389 頁

青空文庫

かくして、新茶が詰まりますまで、壺はその宇治の茶匠のもとに、飾られてあるのでございます」

「すると、このこけ猿の茶壺も、柳生藩から毎年、その新茶を入れに宇治の茶匠へつかわされたものであろうかの?」

上様の御下問に、越前守、はッと答えて、

「御意にござりまする。昔から茶匠の棚において、一の位をゆずったことのないこけ猿の茶壺――この壺あるがゆえに、わずかの禄にもかかわらず、御三家をはじめ、御譜代外様を通じての大大名をも後えにおさえて、第一の席は、ずっと柳生家の占むるところでござりました」

「この名壺じゃからな、むりもない」

「それほどの壺をまた、柳生ではどうして、弟の源三郎へなどくっつけて、この江戸の司馬十方斎へゆずろうとしたのであろう……解せぬ」

と愚楽老人が、首をひねる。

「サ、それは、なんとかして弟を世に出そうという、兄対馬守の真情でもござりましょうか。弟の源三郎と申すは、剣をとっては稀代の名誉なれど、何分恐ろしい乱暴者で、とかくの噂もあり、末が気づかわれますところから、天下の人間道場たる江戸へ出して、広い世間を見せてやろうとの兄のはからいに相違ござりませぬ。