輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
こじきがくせい
乞食学生
線上閱讀太宰 治《乞食学生(こじきがくせい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 33,682 字 · 68 頁
第二回
(ヴィヨン)
「自信がないんだよ、僕は。」眼をあいて、私は少年に呼びかけた。
「へん。自信がないなんて、言える柄かよ。」少年も寝ころんでいて、大声で、侮蔑の言葉を返却して寄こした。「せめて、ガロアくらいでなくちゃ、そんないい言葉が言えないんだよ。」
何を言っても、だめである。私にも、この少年の一時期が、あったような気がする。けさの知識は、けさ情熱を打ち込んで実行しなければ死ぬるほど苦しいのである。おそらくは、この少年も昨夜か、けさ、若くして死んだ大数学者の伝記を走り読みしたのに違いない。そのガロアなる少年天才も、あるいは、素裸で激流を泳ぎまくった事実があるのかも知れない。
「ガロアが、四月に、まっぱだかで川を泳いだ、とその本に書いていたかね。」私はお小手をとるつもりで、そう言ってやった。
「何を言ってやがる。頭が悪いなあ。そんなことで、おさえた気でいやがる。それだから、大人はいやなんだ。僕は君に、親切で教えてやっているんじゃないか。先輩としての利己主義を、暗黙のうちに正義に化す。」
私は、いやな気がした。こんどは、本心から、この少年に敵意を感じた。
第二回