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かめんのきょうふおう

仮面の恐怖王/電人M

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《仮面の恐怖王/電人M(かめんのきょうふおう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 153,590 字 · 308 頁

青空文庫

すると、捜査主任が、写真機を持った刑事を連れてやってきて、自動車を調べ、ヘッド・ライトのガラスのMという字を、写真にとって帰りました。筆跡鑑定をするためです。ガラスの指紋も調べましたが、指紋はふきとったらしく、なにも残っていませんでした。

さて、その真夜中のことです。

遠藤博士はひとりでベッドに寝ていましたが、ふと気がつくと、天井から、小さな黒いものが、フワーッと、落ちてくるのが見えました。

「おやっ。」と思って、目をはなさないでいますと、その黒いものは、落ちるにつれて、ぐんぐん大きくなってきました。はじめは五センチぐらいだったのが、みるみる、ふくれあがって、三十センチ、五十センチと、大きくなり、博士の顔の真上に、近づいてくるのです。

「あっ、電人Mだっ。」

博士は、心の中で、さけびました。

そうです。そいつは、ハッキリと、あのものすごいロボットの形をしていました。顔はすきとおって、その中に二つの赤い光がまたたき、口のへんには、歯のような機械が、ゴチャゴチャと、ならんでいます。

そいつの形は、ぐんぐん大きくなってきます。一メートル、一メートル五十センチ、……、やがて、ほんものの大きさになって、博士の上にのしかかってきました。