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かめんのきょうふおう

仮面の恐怖王/電人M

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《仮面の恐怖王/電人M(かめんのきょうふおう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 153,590 字 · 308 頁

青空文庫

明智は道化仮面の顔を、ふなべりからつき出すようにして、ボートの部下たちに見せました。

「かしらあ、だめですよう。いくらさがしても、なんにもいませんよう。明智のやつ、サメにでも、くわれちゃったんでしょう。」

ボートから、部下のさけぶ声が聞こえてきました。

「よろしい。それじゃあ、もうさがすのをやめて、あがってこい。」

明智は首領の声をまねて、命令しました。

すると、三人の部下はボートを船尾からさがっている綱にくくりつけて、なわばしごをつたって甲板へあがってきました。

「やあ、ごくろう。部屋にはいって、いっぱいやるがいい。……明智先生、とうとうおだぶつとはいいきみだ。これでもう、じゃまものが、なくなってしまったから安心して仕事ができるというもんだ。」

明智はあくまで賊の首領になりすまして、ふてぶてしく、こんなことをつぶやいてみせるのでした。

部下たちが船室へはいってしまうと、明智は、さっき、かれらがあがって来た、なわばしごをつたって、下のボートへとおりていきました。

名探偵はこうして、まんまと、目的をはたしたのです。敵にとらわれの身となりながら、賊の首領だけをそっとたおして、首領になりすまし、有馬さんの「星の宝冠」