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「やまとみんぞく」とはなんぞや
先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選
喜田 貞吉
線上閱讀喜田 貞吉《先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選(「やまとみんぞく」とはなんぞや)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 頁
の二字を用いたものであったと解せられるのである。すなわち従来は我が国家全体を表わす場合のヤマトの語にも、また、畿内の一地方たる大和を表わす場合のヤマトの語にも、同じく「倭」字を用うる例であったものが、ここに至ってその間に文字を異にし、その区別を成すに至ったものであったと解せられるのである。
しかるに日本紀が、我が国号としてのヤマトに当つるに、常にかく「日本」の文字を用いているにかかわらず、これに先立つ僅かに八年の和銅五年に奏上した古事記には、毫も「日本」の文字あるなく、ヤマトの語に当つるに常に「倭」の字を以てする例となっている。同じ勅撰の国史にして、しかも僅かに八年を隔つるに過ぎざる近い間において、かかる相違のあることは、この古事記編纂の頃には、未だ「日本」の二字を以て、我が国号となすことが一般に認めらるるには至らなかったことを示すもので、したがってその制定は、和銅五年以後、養老四年以前、おそらく日本紀編纂の時にあったと、一応は謂わねばならぬこととなるのである。しかしながら、我が国家を表わす場合に「日本」の二字を用うることは、実は必ずしも日本紀編纂の時に始まったのではなく、すでに日本紀収むるところの孝徳天皇大化改新の条の詔に、明らかにこの文字が見えているのである。