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ふたたび「かがくのれきしてきしゃかいてきせいやく」について
再び「科学の歴史的社会的制約」に就いて
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《再び「科学の歴史的社会的制約」に就いて(ふたたび「かがくのれきしてきしゃかいてきせいやく」について)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 6,895 字 · 14 頁
それが自然科学であろうと、歴史的諸科学であろうと、苟も科学である以上同一の性質を有つと考えねばならぬ、という心の動き方は、何らか一元的な徹底を意味するかのようである。だが、もしこの主張に止るならば、こう主張しっ放しにするならば、それは全く抽象的な同一哲学的主張であり、正に具象的な弁証法の断念である。かかる同一性にも拘らず、その内に人々は事実上の相違を決定して行かねば分析ではない。尤も又、ただ単に相違の指摘に止るならば、区別しっ放しであるならば、それは二元論となる。実際には区別された二つのものは一つのものに媒介されねばならない。同一物の内部に於ける対立――それが二重性なのである――を見失うことは許されない。科学に就いてのかかる二重性として吾々は自然科学と歴史的諸科学との対立を挙げることが出来、この対立が夫々の科学に於ける自然と歴史との対立の仕方自身の対立を結果する。自然科学に特有な自然と歴史との二重性が存する所以である。――吾々はただかくの如き二重性を、又は二重性の在り方の二重性を、科学の階級性にもあて嵌めれば好い。第三・第四の階級性の対立・二重性はそこに結果する。