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ふたたび「かがくのれきしてきしゃかいてきせいやく」について

再び「科学の歴史的社会的制約」に就いて

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《再び「科学の歴史的社会的制約」に就いて(ふたたび「かがくのれきしてきしゃかいてきせいやく」について)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 6,895 字 · 14 頁

青空文庫

四

を意味しないであろうか。それとも、この社会という言葉の代りの自然科学の対象である自然という言葉を置き換えることの方が、正当であるだろうか。之は「常識的に」云って明らかなことである。それ故又理論的に、その所以を明らかにしなければならない義務があるのである。

四

最後に岡氏は、「自然科学者」が「現代に生き、現代のさまざまな空気を呼吸する歴史的感性的人間でありながら、その労作活動に於て全く現代から除外せられ、現代を超越せしめられる、」ことを遺憾としている。私は科学者が「その労作活動に於て全く現代から除外せられ、現代を超越せしめられる、」などとは云わなかった筈である。唯特定の限定をもった意味に於て、大体そのように云ったまでである。現に自然科学それ自身が歴史をもち、又社会――例えば学会――をもつ、現代から除外されたり現代を超越せしめられたりした自然科学者は、活動的な自然科学者ではあり得ないだろう。彼が最も熱心な自然科学者であるならば、自然科学の研究こそ、彼の「真の歴史的人間の情意、信念を満足せしめる」筈である。彼は「自己疎外」する処ではなく、却って熱中をこそするであろう。