輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
ぼんじんでん
凡人伝
佐々木 邦
線上閱讀佐々木 邦《凡人伝(ぼんじんでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 98,944 字 · 202 頁
模範生脱却
「僕、その明治学園へ行きます」
と私は膝を進めた。何のことか知らないが、ミッション・スクールというのが気に入った。
模範生脱却
村から町へ半里ある。三十年後の昨今漸く市になったのだから、当時は小さな町だったに相違ないが、私には大都会に見えた。先生も読本の時間に「商賈軒を接して櫛の歯を引くが如し」という実例として、○○町の広小路を挙げた。その広小路に母親の妹が片付いていた。商売は下駄屋だった。この店は従妹が婿を取って、現に履物組合の頭取を勤めている。私は玉子を土産に持って行って、下駄を貰って帰って来たものだった。今でも芝居なぞで玉子の藁苞を見ると、それを提げて田圃道を○○町へ辿る小学生を思い浮べる。
或日、私は叔母の家へ寄った序に、占部牧師を訪れる気になった。遊びに来いと言われていたが、耶蘇が怖くて一度も行ったことがない。しかし明治学園の話を聞いてから、大分動いていた。父親も、
「一遍行って能く聞いてお出」
と勧めた。
「けれども耶蘇ですよ、あの人は」
と母親が危んだ時、
「何あに、耶蘇だって決して悪いものじゃない」
と父親は力強く保証した。それで私も決心がついたのだった。