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じゅうにしこう

十二支考(下)〔全2冊〕

南方 熊楠

線上閱讀南方 熊楠《十二支考(下)〔全2冊〕(じゅうにしこう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 251,906 字 · 495 頁

青空文庫

劉宋の張稗の孫女、特色あるを富人求めたが、自分の旧い家柄に恥じて与えず。富人怒ってその家に火を付け焼き殺した。稗の子、邦、旅より還って富人の所為と知れどその財を貪って咎めざるのみか、女を嫁しやった。一年後、邦、夢に稗見われ、汝不孝極まると言いて桃の枝で刺し殺す。邦、因って血を嘔いて死に、同日富人も稗を夢み病死した(『還冤記』)。桃はもと鬼が甚く怕るるところだが、この張稗の鬼は桃を怖れず、桃枝もて人を殺す。ちょうど悪徒は入れ墨さるるを懼るれど、追々は入墨を看板に使うて更に人を脅迫するようだ。そのごとく槌は初め鬼の怖るるところだったが、後には鬼かえって槌を以て人を打ち困らせたと見ゆ。『抱朴子』の至理の巻に、呉の賀将軍、山賊を討つ、賊中、禁術の名人あって、官軍の刀剣抜けず、弓弩皆還って自ら射る。賀将軍考えたは、金に刃あり、更に毒あるは禁ずべきも、刃も毒もなき物は禁術が利かぬと聞く。彼能くわが兵刃を禁ずれど必ず刃なき物を禁じ能わぬべしと、すなわち多く勁い木の白棒を作り、精卒五千を選んで先発せしめ、万を以て計る多勢の賊を打ち殺したが、禁術は一向利かなんだとある。