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じゅうはちじのおんがくよく
十八時の音楽浴
海野 十三
線上閱讀海野 十三《十八時の音楽浴(じゅうはちじのおんがくよく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 103,941 字 · 210 頁
それから三十分ほどたった後のことであった。突如として非常警報がミルキ国の全土を震駭させた。すわ、何事であろう。
或いは高く或いは低く鳴奏される警報を耳にした国民は、誰の顔もいいあわせたように不安の想いに青ざめて、高声器の前に集まった。それは天文部長ホシミから発せられたものであった。
「警報! 天文部長発表。八時四十分観測員は北極星より南東十度の方角に当って、奇怪なるロケット艦を発見せり、その後引続き観測の結果、該ロケット艦の進路は、まさしく吾がミルキ国に向って直進中なることを知りたり。而してロケット艦とわがミルキ国との出会時日は明後日の二十三時なりと推定す」
火星のロケットの襲来! 火星の民族が攻めてくるだろうとは、数世紀前から想像されていたことである。その恐怖すべき来襲の幕はいよいよ切って落とされたのだ。
そういえば、この旬日、発信局の知れない電波信号が盛んに受信器に混信すると思っていた。それは火星のロケット艦から発したものにちがいなかった。只今天文部は、電子望遠鏡の中に彼の姿をキャッチしたのだった。
「もし火星からの来襲があれば、それは決して平和的なものではない」