輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

こくをみる

古句を観る

柴田 宵曲

線上閱讀柴田 宵曲《古句を観る(こくをみる)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 166,028 字 · 333 頁

青空文庫

星光一点、暮色漸く到り、林影漸く遠し」という『武蔵野』の一節を想い出さざるを得ない。「星光一点、暮色漸く到り、林影漸く遠し」というほど、徐に暮れ行く秋野の天を、簡潔にしかも生々と描き得た文章は稀であろう。この稚志の句は武蔵野の如き平野の光景であるかどうか、それはわからないが、自らその間に趣の相通ずるものがある。

秋の暮には由来伝統的な観念が附纏っている。「心なき身にもあはれはしられけり」とか、「その色としもなかりけり」とか、「花も紅葉もなかりけり」とかいう三夕の糟粕を嘗めぬまでも、多くは寂しいということに捉われ過ぎる傾がある。「うき人を又口説き見む秋の暮」「君と我うそに惚ればや秋の暮」というような句は、一見この単調を破り去ったようで、実は心底の寂しさを紛らそうとする声に外ならぬ。稚志のこの句が殆どすべてのものを離れて、一、二点の星のみによって秋の暮を描いたのは、この意味において異色ありというべきであろう。作者は何ら自己の主観を述べず、これ以外に何者の姿をも点じておらぬが、天地にわたる秋暮の気はひしひしと身に迫るように感ぜられる。

しら菊をのぞけば露のひかりかな    春曙