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うもんとりものちょう さんじゅうばんてがら おびどけぶっぽう

右門捕物帖 三十番手柄 帯解け仏法

山中 貞雄

線上閱讀山中 貞雄《右門捕物帖 三十番手柄 帯解け仏法(うもんとりものちょう さんじゅうばんてがら おびどけぶっぽう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 12,690 字 · 27 頁

青空文庫

T「兄さんじゃ無い?」

へッと伊吉。

「おふみか?」

T「何考えてんの?」

と伊吉、

「いや何でも無いさ」

その傍を通り掛かったお侍、結城左久馬(相当大身である)。供の若侍二人を見返って「あの女」と言う。おふみの事である。美人じゃ喃と言った顔で見惚れた。

(F・O)

8=(F・I)とある境内の茶店

朝である。

床几の隅に腰掛けておふみが考え込んで居る。

T「何を考え込んで居るんだい」

おしゃべり伝六が立ち止って訊ねました。おふみ、

T「まあいい処へ、休んでいらっしゃいな」

伝六腰を下ろした。

結城左久馬、若侍五六を伴ってやって来たが、茶店の伝六とおふみを見て立ちどまる。左久馬供侍に、

T「あの女、虫がついている喃」

その侍がハッ仰せの通り。左久馬が、

T「苦しうない、あの虫踏みつぶせ」

若侍心得て去る。伝六におふみ話す。

T「あたし、はっきり断ってやったの」

もったいねえと伝六。

T「しかし生島屋は金持だぜ」

T「嫌ね此の人は」

T「あたし金持は大嫌い」

と言って、

T「それでね兄さんとても悲観していたわ」

そうだろうと伝六。おふみが、

T「ひょッと兄さん変な気を起して」