輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(一)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 220,431 字 · 428 頁
とみると、驚きめんくらっている伝六をさらに驚かせて、わるびれもせずに右門が近づきながら、はっきりと、たしかにこういいました。
「まさかに、拙者をおなぶりなすったのではござりますまいな」
すると、女が嫣然と目で笑いながら、とたんにきゅっと右門の手首のあたりをでもつねったらしいのです。往来のまんなかにいるというのに、一間を隔てないうしろには伝六がいるというのに、どうも風俗をみだすことには、きゅっとひとつねり、ともかくも右門のからだのどこかをつねったらしいのです。と、困ったことに、右門が少しぐんにゃりとなったような様子で、ぴったりと女に身をより添えながら、その行くほうへいっしょに歩きだしました。けれども、根が右門のことですから、そう見せかけておいて、実はどこかそのあたりまで行ったところで、何か人の意表をつくようなことをしでかすだろうと思いたいのですが、事実はしからず、土台もういい心持ちになって、うそうそとどこまでも肩を並べていたものでしたから、伝六は少し身のかっこうがつかなくなりました。
しかし、身のかっこうがつかなくなったとはいっても、それはわずかの間でありました。