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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(四)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 167,105 字 · 337 頁
きっと、新墓をねらいに来たんですぜ」
だが、ふたりのはいっていったところは、意外なことにも本堂なのです。しかも、ここへ来ればもうだいじょうぶといわぬばかりに、足音さえも高めて、須弥壇の横からどんどん奥へぬけると、かって知ったもののように、がらがらとそこの網戸をあけながら位牌堂の中へはいって、ぴたりとまた戸を締めきりました。
中にはうすぼんやりとお燈明が二つともっているのです。戸もまた板戸ではなく網戸なのです。のぞけば網目を通して、おぼろげながらも中の様子が見られたが、しかし、うっかりのぞいたらこちらの顔も見つけられる危険があるのです。のぞきたいのをこらえて、ふたりはそこへうずくまりながら、じっと息をころして聞き耳立てました。
同時のように、娘の千萩のほそくなまめかしい引き入れられそうな声が耳を制しました。
「お待ちかねでしたでしょう。千さま、もういいですよ。早くいっていらっしゃい……」
「…………」
「いいえ。だいじょうぶ。だれも見ちゃいないから、こわいことなんぞありませんよ。ええ、そう、――そう。まあ、かわいらしい。わたしにあいさつしていらっしゃるの。