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うもんとりものちょう

右門捕物帖(四)

佐々木 味津三

線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(四)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 167,105 字 · 337 頁

青空文庫

を、喜七いのちと障子の穴から彫らしたのでござります……」

なぞからなぞへ、怪奇につづいた朱彫りのいれずみの陰には、意外な秘密がひそんでいるのです。しかも、そのすべては、聞くも涙ぐましい姉心から根を生じ、つるを伸ばしていたのです――右門の目がしらは、みるみるうちにうるみました。

「ご心中、ほろりとなってござる。よくわかりました。気になるのはお冬どののこの先、どうあっても娘のままお手元におくおつもりでござるか」

「いいえ! いいえ! 今になりましては、もうあの子のしあわせが第一、夫婦仲はどんなでござりましたでしょう。あれがもとで、なんぞいさかいでもありませんでござりましょうか。それが、そればかりが心配でござります……」

「よろしい! その心ならば、今すぐ向島の寮へ参られよ! しかじかかくかくであったと、そなたから正直にお打ちあけなさらば、かえって夫婦仲がむつまじゅうなりましょう。行きまするか!」

「行きまする! 参りまする……!」

「伝六ッ。駕籠だ。用意をしておやり!」

「ちゃんともう」

「そうか。気がきいたな。では、お秋どの、お早く! 送ってしんぜましょう」

「あい」