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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(四)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 167,105 字 · 337 頁
「そのご懸念ならば、手つづきせずとも、たぶん伊豆守様が――」
莞爾と笑っていったことです。
「いずれは伊豆守様のお耳へはいるは必定、はいればたぶん伊豆守様がにやりとお笑いあそばしまして、右門やりおるなと、お黙許くださるに相違ござりませぬ。可賀どの、ではなにぶんともによろしゅうな」
「万事は可賀が胸のうち、お羽織のひもでござりやす」
駆けだしていったのを見送って、さっと立ち上がると、じつに奇怪でした。
「三宅氏、お手数でござった。伝六! 用はすんだ。八丁堀へ帰ってひと寝入りしようぜ」
「ね……!」
可賀のすさまじいおしゃべりに、さすがの伝六も音が止まったと見えるのです。「ね!」とただいったきりで、ぼうぜんとしながらあとを追いました。
3
不思議なのは右門です。まさかと思ったのに、八丁堀へほんとうに引き揚げていくと、そのままふた品のことも、下手人詮議のことも忘れ果てたかのように、寝るでもなく起きるでもなく、ただごろごろとその日一日を黙り暮らしました。
伝六がまた穏やかでない。あのうるさい男が、可賀のおしゃべりにすっかり当てられたとみえて、ぼんやりとしたまま、おしゃべりらしいおしゃべりは、ひとこともいわないのです。