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うもんとりものちょう

右門捕物帖(四)

佐々木 味津三

線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(四)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 167,105 字 · 337 頁

青空文庫

お大師さま、たのんますぜ! さあ来い、野郎だッ」

うなりをたてながら飛び出していったかと思うまに、伝六得意の一つ芸、たちまちそろえたのは替え肩六人つきの早駕籠二丁です。

「できましたよ! ひと足おくれりゃ、野郎め、ひと足お山へ近くなりゃがるんだ。急いだッ、急いだッ」

「あわてるな」

制しておいてふところ紙を取り出すと、どこまでも行き届いているのです。

「町役人衆に一筆す。

八丁堀右門検死済み。死体はねんごろに葬ってとらすべし。

ただちにお城内、お濠方畑野蔵人、三宅平七御両名へ、右門、二、三日中によき生きみやげ持参つかまつると伝言すべし」

さらさらと書きしたためて、岩路の背にのせておくと、ひらりと駕籠へ。

「早だッ 早だッ。じゃまだよ! のいた! のいた!」

かけ声もろとも、ひた、ひた、ひたとまっしぐらに品川めざして駆けだしました。

4

その品川を駆けぬけたのが朝の五ツ。

次は川崎、これが二里半。ここで宿継ぎの駕籠を替えて、次の宿、神奈川へ同じく二里半、お昼少しまえでした。

一里九町走って程ガ谷の宿。二里九町走って戸塚。さらに二里飛ばして藤沢。よつや、平塚と走りつけてこの間が二里半。