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めいきょくけっていばん

名曲決定盤

野村 あらえびす

線上閱讀野村 あらえびす《名曲決定盤(めいきょくけっていばん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 344,837 字 · 680 頁

青空文庫

(作品六九ノ一)

『タランテラ』(作品四三)

(DA一二一三)

ほかに前掲『円舞曲=嬰ハ短調』『揺籃歌』『バラード=ト短調』等が入っているが、これは電気の初期のもので、吹込みがいかにも古い。

『二十四の前奏曲』は二度レコードされた。その間約七、八年の距たりがあり、コルトーの演奏態度や、解釈の変化推移を窺うためには、極めて重要にして興味の深いレコードとされている。

前に吹き込んだ『二十四の前奏曲』は、当然録音技術が幼稚で、そのレコード効果が甚だしく妨げられているが、コルトーがまだ五十歳そこそこの演奏で、若さと弾力と、そして覇気と芝居気との生々しさが興味である。あの演奏だけを聴くと、コルトーのピアノは全く満点的である。これ以上は吹込技術を良くするより外に問題はあるまいと思われるほどだが、その後に入った同じ曲を聴くと、コルトーは華やかな表現を捨て、劇的な盛り上げを嫌って、甚だしく思索的に、苦渋の趣をさえ添えている。

多くの人はあれを聴いて、「コルトー老いたり」と歎じた。それも一面の真理である。コルトーはこの時、六十歳近くなっていたのである。しかしコルトーともあろうものが、自分の老衰を意識しない筈もなく、それを意識しつつ、吹込料を稼ぐために、同じ曲を、見す見す下手に演奏して吹き込むものとは断じて思われない。