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めいきょくけっていばん

名曲決定盤

野村 あらえびす

線上閱讀野村 あらえびす《名曲決定盤(めいきょくけっていばん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 344,837 字 · 680 頁

青空文庫

「ほう、とうとうカサルス・トリオが入りましたね。第一、曲が良い。私も一組取ることにしよう」

そんなことを言っておられたのを記憶している。レコードの来るまで、一日千秋の念いであったことは言うまでもない。その恐るべき高価なレコードを受け取った時、私はすぐ同好の友人たちをかき集め、雑司ヶ谷の宅で披露のコンサートを開き、興奮し切った心持で、最初のカサルス・トリオを聴いたのであった。

それから間もなくメンデルスゾーンの『ピアノ三重奏曲=ニ短調(作品四九)』(DB一〇七二―五、名曲集五〇)が入った。続いてハイドンの『ピアノ三重奏曲=ト長調』(JF七八―九)が入った時は、中村善吉氏(NKM氏)は、わざわざ新聞社の応接室に私を訪ねて、

「盤上に珠を転がすような名演奏――」

と報告して行った。続いてシューマンの『ピアノ三重奏曲=ニ短調(作品六三)』(八一三〇―三、名曲集五二)が入り、最後にとうとうベートーヴェンの『ピアノ三重奏曲第七番=変ロ長調(大公トリオ)(作品九七)』(八一九六―二〇〇〇、名曲集九二)(再プレス盤はJI八〇―四、名曲集七〇四)の大金字塔が五枚のHMVレコードとして出現したのである。